舌下免疫療法

スギ花粉症・ダニアレルギーの根本治療
「舌下免疫療法(SLIT)」について

舌下免疫療法(SLIT: Sublingual Immunotherapy)は、少量のアレルギー症状の原因物質(アレルゲン)を毎日、継続服用することで、体を徐々に慣らしアレルギー体質そのものの改善を図る治療法です。

アレルギー症状を一時的に抑える対症療法(飲み薬や点鼻薬)とは異なり、アレルギーを根本から治す可能性がある治療法と考えられています。

鼻をかむ女性

治療方法

  • スギ舌下免疫療法(商品名:シダキュア2000JAU、5000JAU)
  • ダニ舌下免疫療法(商品名:ミティキュア3300JAU、10000JAU)

はじめの1週間は低用量の舌下免疫療法(シダキュア2000JAU,またはミティキュア3300JAU)から治療開始します。

その第1日目はクリニックで服用を行い、治療後30分間アレルギー反応の出現を確認するため院内で待機します。安全に行えることが確認できたら、第2日目から7日目はご自宅で行います。第8日目からは維持量(シダキュア5000JAU,またはミティキュア10000JAU)に増量し、以降は毎日同じ容量で治療を継続します。

治療をおすすめする方

スギアレルギー、またはダニアレルギーの診断が確定されているかた

毎年のスギ花粉症や、通年性のダニアレルギーによる鼻症状に悩んでいる方

アレルギー性鼻炎の治療(内服、点鼻など)をうけていても十分な効果が得られず、集中力や睡眠の質が著しく低下している方。

薬を減らしたい方・やめたい方

アレルギー性鼻炎の内服薬(抗ヒスタミン剤)は鼻汁、くしゃみを抑える働きがある一方で、眠気の副作用を伴います。(副作用には薬剤による差、個人差があります)

眠気による仕事、運転、勉強に支障をきたすことがあるため、これらの薬を減らしたいと考えている方。

将来の妊娠・出産を考えている方

例年鼻症状が強い方で、妊娠中は抗ヒスタミン剤の服用ができない、または服用薬が限定されることによる鼻症状の悪化を心配されている方。

治療が受けられない方

  • 重症の喘息を合併しているかた
  • 重い心疾患を合併しているかた
    ※高血圧でベータブロッカーという薬を服用している方は、他の薬に変更する必要があります。
  • 癌の治療をしているかた
  • 免疫不全などの病気の方 治療で免疫抑制剤を使用しているかた
  • 妊娠されているかたおよび、近いうちに妊娠希望のかた

舌下免疫療法の治療期間

治療期間は3年から5年が推奨されています。
治療期間が長いほど、治療終了後の効果が持続するといわれているためまずは2年間試してみて、効果が実感できれば継続されるのもよいです。

効果について

全体の8割に効果が認められたという報告があり、2割に治癒が、6割に症状の改善を認められています。一方で全く効果がないかたも2割おられます。

いつから開始できるか

スギ花粉による季節性アレルギー性鼻炎の方

スギ舌下免疫療法については花粉が飛ぶ1~5月は薬の副作用が強くなる恐れがあるため、6月から11月下旬までに初回治療を開始します。

スギ花粉のイラスト

ダニ・ハウスダストによる通年性アレルギー性鼻炎の方

ダニ・ハウスダスト舌下免疫療法についてはいつ開始してもよいです。開始時期については医師とご相談ください。

ダニのイラスト

また治療開始時期を数か月ずらすことで、スギとダニの舌下免疫療法の同時治療もできます。どちらの治療を先行するかは医師とご相談ください。

実際の薬の飲み方

  1. 1日1回、舌の下に薬を置きます。
  2. 薬はすぐに溶けてしまいますが飲み込まないように1分間待ちます。
  3. その後、飲み込みます。服用後5分間は、うがい飲食を控えましょう。

薬に含まれるアレルギーの原因物質の量は段階的に増やしていきます。
味はほとんどしないので、苦味で内服しづらいということはありません。

舌下錠イメージ

副作用について

副作用の多くは30分以内に起こり、ほとんどの場合自然に治まります。

  • 口の中の腫れ
  • かゆみ
  • 不快感
  • 耳のかゆみ
  • のどの刺激感、
  • 吐き気
  • 頭痛
  • ごく稀にアナフィラキシーショック

治療の流れ

01.初診(血液検査、説明)

  • 舌下免疫療法を受けるかどうか確認後、採血でのアレルギー抗体検査をします。
  • すでに他院で診断を受けた方は、検査結果表をお持ちください(新しい結果が望ましいです)
  • 当院で検査した場合、結果は後日お伝えいたします。

02.再診(2回目)

  • 採血結果をご説明いたします。 治療される方は同意書の記入をお願いしております。
  • 治療開始日を予約します。その場で決められない場合に限り後日電話での予約も受付ます。
  • 治療開始1週間後、及び3週間後に受診できることもご確認ください。
  • 初めて服用するときは副作用がでても対応できるよう院内で服用していただきます。
    服用後30分待機して、問題がなければ翌日から自宅で服用いただけます。
  • 説明から治療までお時間がかかりますので午前は11時まで、午後は5時までにご予約ください。

03.再診(3回目以降)

服用から1週間後に診察いたします。
問題がなければ次は2週間後の診察、その後は月に一回診察いたします。

よくあるご質問

効果はどのくらいで実感しますか

個人差にもよりますが、全体的に8割の方に症状が改善したというデータがあります。
充分な効果が出るまで2年ほどかかるといわれています。長い目をみて治療を継続することが大切です。

舌下免疫療法のメリットはなんですか
  1. アレルギー体質の根本的な改善を見込めるところです。
  2. 慣れてくれば月1回の通院で、ご自宅で毎日の治療ができるのもメリットです。
  3. 保険適用の治療なのでご負担も少なく始められます。また、お子さんは「子ども医療費助成制度」があるので ご負担金はありません。
舌下免疫療法の副作用はありますか


副作用として口の中のかゆみ、じんましん、嘔吐や下痢、のどの痒みなどがあります。稀にアナフィラキシーショックが出る場合がありますが、初期に多いです。初回は医院で服用いたしますので副作用が出たとしても医院内ですのでご安心していただけます。また年齢や疾患によって治療を受けられない方がいるのもデメリットの1つです。

子どもでも治療はできますか

5歳以降のお子さんなら治療ができます。
薬を舌の下に1分間置くこと、毎日続けられるができることが条件です。

薬を飲み忘れてしまったらどうしたらいいですか
舌下免疫療法をして間もない時

1日~1週間以内であれば問題ありません。気づいた時点で前回の量で再開してください。 1週間以上になる場合は、最初からやり直します。薬を持参して当院までお越しください。

維持期に入っている場合

2週間以内は気づいた時点で前回の量を飲んでください。
2週間を超えた場合は、薬を持参して当院までお越しください。

CO2レーザー治療について

鼻の粘膜部分をレーザー照射で薄く焼却し、アレルギー反応を鈍らせる治療法です。
当院でも行っておりますので、ご相談ください。

特徴

  • 日帰りが可能
  • 副作業は少ない
  • 保険適用

治療の流れ

01.鼻の中に約30分間ガーゼを入れ照射部位を麻酔します

02.鼻の粘膜をレーザー照射で薄く焼きます

治療時間:片側7~8分

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